フリーコンサルタントへのキャリアアップ 3か条
2022.07.10

コンサルティングファーム在籍中の方からフリーランスとしての独立についてご相談いただく事が多くあります。今回はファーム在籍者からの相談時によく質問いただき、アドバイスさせていただいている3つのポイントをご紹介します。
一部の質問はファーム在籍者向けを含みますが、基本的にフリーコンサルタントとして独立する前に抑えておくべきポイントになっております。


その1 シニアコンサルタント以上が独立する職位の目安


Q:「将来フリーでやりたいのですが、どのくらいの職位で独立すべきでしょうか」

A:最も多い質問だと思います。
在籍しているファームにもよりますが、大手ファームで「シニアコンサルタント」以上が、安定的に仕事を得られる目安と感じております。
基本的にはフリーのコンサルは一人で主体的に仕事をまわすことが求められます。まさに大手ファームのシニア・コンサルタントがそれですので、目安としてお伝えしております。また、有名ファームの在籍経験があると、有利だと思います。

その2 新しい知識やノウハウはフリーコンサルになってからのほうが学びやすい


Q:「フリーになると新しいスキルや知識を習得しづらいんですよね」

A:よくある誤解です。
自分の経験領域の仕事しかできないというイメージがあるかと思いますが、実際には、完璧なマッチングは珍しく、一部の未経験領域をキャッチアップするケースのほうが一般的です。むしろ、ファームのようにインダストリー・ソリューションが固定されず、また自分で仕事を選べるため、フリーの方がスキルセットを設計できるケースが多いように感じます。フリーで成功している方は条件面より新しいスキルやノウハウを学べる案件を優先している傾向が強いです。また、ファームのサブコン案件に対して良いイメージを持っていない人が多いですが、未経験領域のノウハウを学ぶ機会としては最も効率が良いと思っております。色々な会社のノウハウが学べるのも、フリーの有利なところだと捉えております。

その3 世の中で注目されている領域が単価が高いわけではない


Q:「ニッチな領域しかやってこなかったので、需要あるのでしょうか」

A:むしろニッチな領域のほうが、需要があることが多いです。
基本的にフリーランスも需要と供給のバランスで市場価値が左右されるので、需要に対して供給が足りていない領域が価値が高いということになります。需要と供給については2パターンあります。
1つ目は、需要が急激に増えて供給が追いつかないパターン。今でいうと領域ではDXやAI、製品ではSAPやSalesforceなどでしょうか。ブームに人のスキル習得が追いついていない状況があるため希少価値が高く、ここに意識的に取り組むのはオススメです。
2つ目は、需要があるけどあまり知られておらず人気がない領域は、引き合いが強く単価も高くなることが多いです。
ERPの例では、Tagetikという製品はSAPよりも人材不足で、SAPより単価も高いです。
データ分析の例では、SASという言語はPythonよりも人材不足で、同じスキルでも約1.5倍くらいの単価になります。

今後どのような領域の需要が急騰するかについては長くなるので、別のコラムでまとめたいと思います!次回をお楽しみに!!