Freelance consultant interview “キャリア”と“働き方”~業務コンサルタント 高橋龍さん~
2023.04.24

本記事のサマリ

ProConnectに登録いただいているフリーランスコンサルタントの方に“キャリア”と“理想の働き方”についてインタビューさせていただいた内容をご紹介いたします。第一回目は、業務コンサルタントの高橋龍さん! コンサルタントとしてのお仕事を主軸に、ふるさと山形県上山市での地方創生活動についても、お話を伺いました。

キャリアについて

Q:経歴について教えてください
A:16歳から20歳まで5年間一貫教育で、サレジオ工業高等専門学校にてデザイン工学を学びました。卒業後は、国内の自動車メーカーのデザインを請け負っている会社で2年半勤務した後に、独立。主にフリーランスとしてシルクスクリーン技法を用いてカバンのデザインと販売をした後、小売業のシステム構築を手がけるIT・SOLUTION社に入社し法人営業として7年勤務しました。その後に再度独立し、山形にある印刷会社を叔父から継承し、街のコミュニティハブとなるカフェ”つるを”を山形にオープンさせました。同時にWEBディレクションの仕事をした後に、フリーコンサルタントとして案件にはじめて参画。印刷会社を継承した頃から地方創生の活動をスタートしました。

Q:コンサルタントになった理由、きっかけは?
A:フリーランスとしてWEBのディレクションの仕事をしていた際に、御社サービスProConnectに登録されているフリーコンサルタントの方に出会った事がきっかけでした。

Q:フリーコンサルになった経緯は?
A:プロジェクトで出会ったフリーコンサルの方の仕事内容やギャランティを聞き、自分との差に愕然としました。一方で、前職で経験してきた実績が自分では意図せず、コンサルタントと言える業務内容であるという事に気付き、御社代表の東野さんを紹介いただいて、ProConnectに登録したのが、フリーコンサルタントとしての初めての仕事でした。

Q:現在はどんな案件に参画していますか?
A:某小売業にてインボイス電帳法案件で、業務システムの切り分けから、ベンダー複数のとりまとめをして、進捗管理を進めています。

Q:某小売業の案件は2回目との事ですが、案件の更新や継続の秘訣はありますか?
A:最初の案件の更新は3ヶ月ごとでトータルで9ヶ月参画しました。現在は6ヶ月ごとの更新の案件に参画しています。大切にしていることは“コミュニケーション”です。
問題があった時には“顔を合わせる”事、つまり対面で直接話をすることを心掛けています。

Q:フリーコンサルタントとしての得意領域はIT・SOLUTION社にお勤めの際に身に着けたスキルと仰っていましたが、得意領域を広げる、もしくは強固にする秘訣はありますか?
A:小売業のシステムが得意領域です。業務要件に対しシステムをどのように構築していくかが主な仕事です。振り返ると高校生のときからアルバイトでシステムのデバッグを経験しており、小売業のシステムの理解はベースにありました。IT・SOLUTION社時代には、顧客の要望や、困っていることを把握するために定期的に顧客の元へ出向いてヒアリングを実施し、コミュニケーションを深める様に努めていました。
システム構築における秘訣としては、顧客がほしい機能を先回りして仮説を立てて、顕在化していないニーズもくみ取る姿勢だと思っております。

Q:コンサルタントの仕事と同時に、叔父さまから山形の会社“つるを”を引き継いでいらっしゃいますね。地方創生に取り組むきっかけは?
A:山形は父方の田舎で、とても心地よい場所です。長く務めたIT・SOLUTION社を退職後も、しばらく山形の上山市で過ごしていました。1回目の某小売業の案件を終えた後に“つるを”を引き継ぎ、カフェをオープンさせました。しかし、そこで気付いたのが、過疎化が進む場所でお店を始めても、お客さんを奪い合うだけだという事。そこで、根本的な問題を解決したいという思いが生まれ、市役所に出向き、商工課で話をしたのが始まりでした。

Q:地方創生としての現在の主な活動は?
A:現在の取り組みとしては、上山市で、カフェの経営(https://www.instagram.com/_.260_re/)、イベントの企画運営、ワイナリーの行政の公募のプラン作成などです。他には相談事として駅周辺の再開発についてのお話を受けています。

Q:コンサルタントのお仕事は別に、地方創生の活動では“食”に関わるお仕事が多い印象です
A:街の復興は食をフックにするのが、王道だと考えています。歴史をみても、戦後に日本橋が栄えたのは、闇市が開催され、主に食べ物を求めて人が集まっていたことが大きな要因です。そのため、自身の活動としても“食”を地方創生のキーワードとして活動しています。

Q:上山市での活動の際に苦労されている事はありますか?
A:物理的な移動時間がかかる事です。スケジュール調整にも時間を有します。現在週に1回は上山市を訪れていますが、交通費が月に十万単位でかかってきます。しかし、高額な必要経費を賄えているのは、東京でコンサルタントとして従事しているからこそだと実感しています。

Q:現在の地方創生の活動は山形県以外でも予定はありますか?
A:実は山形以外に、福島の大熊町でインキュベーションシステムの業務支援とコミュニティマネージメントに携わる予定をしています。

Q:まさにパラレルキャリアを築いていらっしゃいますが、キャリアの形成秘訣は?
A:具体的なゴールはありませんでした。やりたいという“思い”と“出会い”から今にたどり着いています。


山形県 上山市の街のコミュニティハブとなるカフェ”つるを”のインスタグラム

働き方について

Q:たくさんお話を伺いましたが、ご自身の描く理想の働き方はありますか?
A:何をするにしても“様々な方と協力して進める”事です。
また、いずれ生活の拠点は上山市にしたいと思っています。やはり大きい家に住む方がストレスは少ないですし、気持ちが良いです。ただ東京でコンサルタントとして活動するのは重要であると捉えているので、東京には寝るための小さなマンションがあって、地方には大きな家を構えて、地方を活性化させる活動を続けられるのが理想ですね。

Q:将来のビジョンはありますか?
A:“死ぬまで人と戯れていたい”ですね。
現在関わっている人のプロダクトを繋いで、新たなプロダクトを創りたいと考えています。これは、ここで初めて言葉にしました。(笑)

最後に

今回お話を伺い、高橋さんの言葉には一貫して“人が好き”で“人”と出会い、“人”を大切にして現在のお姿があるのだとインタビューを通して感じました。あらゆる角度からお聞きしてもキーワードは“人”とのコミュニケーションでした。そして内から湧き出てくるパッションを強く感じました。これからも、キャリアも働き方も“人”と“パッション”で切り開き、ご自身の理想にむかって邁進されていく姿が想像できます。インタビューにご協力いただき、ありがとうございました。


イーストフィールズ本社のフリースペースにて