本記事のサマリ
フリーランスコンサルタントインタビュー企画第五弾では、戸高和彦さんにお話を伺いました。新卒で総合系コンサルティングファームに入社し、システム導入やBPRプロジェクトを通じて着実にキャリアを積んだ後、戦略系ファームへ転身。未経験の領域で求められる高い基準に向き合いながら実力をつけ、現在はフリーランスコンサルタントとして活躍されている戸高さん。ゼネラリストとしての強みを武器に、フリーランスという働き方を選んだ理由、そしてその原点にある学生時代のエピソードについて伺いました。
インタビュイープロフィール
- 氏名:戸高和彦さん
- 略歴:立命館大学→京都大学大学院 地球環境学舎(修士課程)修了→KPMGコンサルティング株式会社→株式会社ドリームインキュベータ→フリーランスコンサルタントとして独立
- 専門領域:BPR・システム導入、新規事業構想策定、業界横断PMO/デリバリー(製薬・医療機器・銀行・総合商社・自動車部品・通信・金融など)
- 現在の働き方:フリーランスコンサルタントとして、ProConnectを通じてプロジェクトに参画中 ※2026年9月現在
新卒で総合系コンサルティングファームに入社
Q. 新卒でKPMGコンサルティングに入社されていますが、当時どのような想いで就職先を選ばれたのでしょうか?
新卒の就職活動時は、業界やサービスラインを横断して幅広い領域に携わることができ、なおかつ比較的早くから実力をつけられる環境として、総合系コンサルティングファームを志望していました。
ご縁もあり、Big4の中では比較的小規模だった、KPMGコンサルティングへの入社を決めました。
Q. 入社後、最初の1年間はプールユニットに所属されていたかと思いますが、どのように過ごされたのでしょうか?
入社1年目はプールユニットに所属し、製薬会社や医療機器メーカー、地方銀行など業界の異なる複数案件を短期間で経験しました。
上司の指示に従いドキュメンテーションを担う立場ではありましたが、コンサルタントとして「早期に立ち上がる」、「自分の責任でタスク・仕事を回す」という基本的な姿勢・マインドを学びました。
Q. 2年目に本配属となり、状況はどのように変わったのでしょうか?
本配属後は、複数クライアントのDX関連プロジェクトを経験した後、総合商社・専門商社向けの基幹システム刷新・業務改革プロジェクトに2年ほど携わりました。このプロジェクトでは、プロジェクトを構成する一領域を担当しました。
クライアント先に常駐し、構想策定から要件定義、システム構築、稼働まで一気通貫で経験する中で、これまでにない責任の重さを実感しました。
簡単に答えの出ない場面も多くありましたが、社内外からの支援を受けながら、一つひとつ乗り越えていく中で、着実に力をつけている手応えがありました。
Q. このプロジェクトを振り返ってみて、いかがですか?
業務改善・システム導入という主要なテーマを、構想策定から現場定着まで一気通貫で経験したため、今にもつながるスキル・経験の土台を作ることができたと感じています。また、同プロジェクトで昇進も果たしたことで自信がつき、より前向きに仕事に取り組めるようになりました。
フリーランス目線では、PMO経験を積めたことも良かったと感じています。
Q. 順調にキャリアを積まれていた中で、リフレッシュ休暇を取得されていますが、どのようなきっかけだったのでしょうか?
がむしゃらに走り続けた結果として、できることが増えて役職も上がる一方、「この先で何がやりたいのか」、「自分はどうなっていたいのか」「今、経験として何を取るべきなのか」という問いが少しずつ大きくなり、会社の制度であるリフレッシュ休暇を利用しました。
これまでの経験を俯瞰し、プライベートを含めて様々な環境や人々の意見に触れ、自分自身のキャリアを見つめ直す節目になりました。
未経験で飛び込んだ戦略系ファームと、そこで見えた壁

Q. その後、戦略系ファームであるドリームインキュベータに転身されていますが、どのような転機があったのですか?
きっかけは、KPMG時代の上司からお声がけをいただいたことでした。自分と似たキャリアの上司からお話を伺う中で、一定の親和性がある環境で、確実性の高い新しいチャレンジができると感じました。
また、若手コンサルタントには花形に見える戦略領域に関与できる機会でもあったため、転身を決めました。
Q. 総合系ファームから戦略系ファームへ移られて、実際にどのようなギャップを感じましたか?
案件の性質や求められる役割が異なり、特に抽象度の高い課題への対応が求められました。また、大手ファーム出身メンバーを中心に立ち上げた部署への配属であったため、雰囲気や出自は前職に近いものがありましたが、仕事の進め方には違いがありました。
特に感じた違いは、検討プロセスにおける論点・仮説設計の量・質と、それらを自走・支援・管理する各メンバーの責任感の強さです。KPMG時代にも仮説を立てて進めるという基本的な型は実践していましたが、案件や顧客の特性上、抽象度・期待値が高いテーマを少人数で進める戦略系ファームでは、より早く・より高いパフォーマンスが常に求められました。
Q. そうしたギャップに対してどのように取り組んでいかれたのでしょうか?
戦略案件・チームの基本的な考え方・ルールの理解に努め、上司からの指摘事項の潰し込みを徹底することで、徐々にワークできるようになりました。
業務外での自己研鑽も大切ですが、具体的なテーマとレビュー体制が整っていたため、目の前の案件に全力投球できたことが、転身先でもワークできたポイントだと考えています。
やり切る力の原点は、学生時代の「より高いレベル」へ挑み続けた経験にある

Q. ドリームインキュベータに転身された際に、未経験領域でも粘り強く食らいついていけた理由は何だったとお考えですか?
学生時代から培った素養によるものだと認識しています。
学生時代はより高いレベルの環境に飛び込み、結果を残すことを繰り返してきました。小学校1年生から高校3年生までサッカーを続けたことや、アルバイトを掛け持ちしながら短期留学などを工夫して大学院受験に臨んだことといった原体験がが、今の自分を支えていると思います。
Q. そうした姿勢は、ご自身で意識されていたものだったのでしょうか?
意識していたというよりは「気づいたらそうなっていた」という感覚に近いです。
先ほどお話ししたように、小さい頃から「今より高いレベルにチャレンジする」ことが自分にとって当たり前になっていたのだと思います。だからこそ、ドリームインキュベータで新しい困難に直面したときも、「どうすれば新しい環境でワークできるのか」という自身への問いを起点に、粘り強く向き合い、適応できたのだと思います。
働き方を自分で選ぶために。フリーランスという道を決めた理由

Q. ドリームインキュベータでの経験を積まれた後、フリーランスという道を選ばれていますが、どのような経緯があったのでしょうか?
きっかけは、ドリームインキュベータでお世話になっていた上司の退職でした。
一定の品質・基準を満たしながらワークできるようになったものの、チームの主柱を失い、改めてキャリアを見つめ直す機会になりました。
Q. その時、どのような選択肢を検討されたのでしょうか?
ドリームインキュベータに残るか、他のファームに移るか、フリーコンサルになるか、という選択肢を検討しました。
ファームでは、自己研鑽も含め100%以上の工数を案件に投入する必要があります。自分が主体的に工数を調整し、意欲が高まったタイミングで自分のアイデアに工数を充てられる働き方にチャレンジするためフリーコンサルの道を選択しました。30歳以降の体力的な衰えや、ライフイベント起因での身動きの取りづらさ等の個人的な事情もこの判断を後押ししました。
Q. 大きな決断だったと思いますが、不安はありませんでしたか?
もちろんゼロではありませんでした。
ただ、ありがたいことに、KPMG時代やドリームインキュベータ時代に一緒に働いていた方々から、声をかけていただけるつながりがあります。何かあっても助けてもらえる人たちがいるという安心感は、正直大きかったです。
また、ProConnectのようなエージェントを通じて始められたことも、不安を和らげてくれた要素の一つでした。わからないことを教えてもらえますし、まずは自分に合う形で始めてみて、その後も柔軟に相談に乗ってもらえました。自分がやりたいことを優先しながら進められる安心感があったので、思い切って一歩を踏み出すことができたのだと思います。
Q. これまで幅広い業界・テーマの案件を経験されてきましたが、こうしたキャリアの積み方について、ご自身ではどのように捉えられていますか?
結果として目の前のクライアントに価値を届けることが出来ており、過去の選択やチャレンジは間違いではなかったと自己評価しています。
自分と同じように、特定領域への特化より、業界・テーマを横断した課題解決やプロジェクト推進に強みを持つ方もいると思います。独立後の初回案件として日系大手企業のご支援をしていますが、その中でも言語化出来ていないお困りごと、ひいては自分のようなコンサルタントの必要性 / コンサル案件のニーズを強く感じています。上位層の不明確な要件をかみ砕いて理解し、前提・状況を踏まえてタスクに落とし、周囲を巻き込んで推進する、そういった役割を担う人材を必要としている企業などでは、このニーズは一定の規模で存在し続けるとも感じます。
コンサルと自身の事業を両立する。次に描いているキャリア像とは

Q. フリーコンサルとして活動されていく中で、今後どのようなキャリアを描いていますか?
今はまだフリーコンサルとして初めてのプロジェクトに入っている段階なので、正直なところ、この働き方に再現性があるのか、継続していけるのかという点については、自分でもまだ見極めている途中です。まずはそこをしっかり確認しながら、フリーコンサルとしての活動を継続していきたいと考えています。
その中では、これまでお話ししてきたような、業務領域や業界を問わず幅広い課題に対応できるポジションに、機会があればどんどん入っていきたいと思っています。特定の領域に固執しているわけではないので、チャンスがあれば柔軟に飛び込んでいきたいです。
Q. これまでのご経験を踏まえて、今後どのようなキャリア像を思い描いていますか?
案件への責任を果たしながら、自身の事業にも挑戦できる働き方を目指そうと考えています。
専門性という意味では、コンサルタントとしての幅広さを尖らせていくというよりは、むしろ自分が取り組む事業の方でこそ、何か強みを尖らせていきたいという想いがあります。
Q. ご自身の事業については、どのようなことを考えていますか?
具体的にはまだ構想段階なのですが、地方への移住を一つの軸として考えています。
東京のような都市部では当たり前になっていることでも、地方であれば入り込む余地がある、というケースは多くあるのではないかと感じています。
物理的に競合が少ないという理由も含めて、都市部で培った知見を地方に展開していくことで、何かビジネスにできないかと考えています。
Q. 最後に、独立を考えている方へメッセージをお願いします
独立前、自分が最も不安に感じていたのは「案件があるかどうか」という点でした。
独立してみると、フリーコンサル向け求人の更新頻度からも継続的な需要を感じますし、親和性の高いフリーコンサル案件が一定数あるということは、ファームにおける正社員の求人も一定数あるということだと思います。
経験・スキルがある前提にはなりますが、ファームへの復帰等も視野に入れながら、興味がある方は過度に恐れずチャレンジしてみて良いと感じています。
一方で、単価面での満足度が高く、工数調整の自由度も高い環境だからこそ、その心地よさに流されてしまう危険性もあります。
「これを極めたい」「こういう生き方をしたい」という譲れない軸を持った上で、一歩を踏み出すことが大切だと思います。
あとがき
新卒でKPMGコンサルティングに入社し、業務改善やシステム導入のプロジェクトで着実に力をつけてきた戸高さん。その後、戦略系ファームであるドリームインキュベータへと転身し、未経験の領域で求められる高い基準に向き合いながら、粘り強く食らいついて成果を出してきました。
その原動力の根底には、学生時代から積み重ねてきた「あえて上のレベルに飛び込む」という姿勢がありました。特別な決意というよりも、幼い頃から自然と身についてきた習慣が、キャリアの節目で戸高さんを支えてきたのだと思います。
そして現在は、フリーランスコンサルタントとして、特定の専門性を極めるのではなく、幅広い業界・テーマに柔軟に対応できるゼネラリストとしての強みを活かして活動されています。その先には、コンサルタントとしての活動を続けながら、自身の事業にも挑戦していきたいという展望があり、地方への移住という新たな挑戦も視野に入れています。
一つの領域を深く突き詰めることも、幅広い経験を武器にすることも、どちらも立派なキャリアの築き方です。専門性に自信が持てずに悩んでいる方にとって、戸高さんの歩みが一つの道しるべになれば幸いです。
フリーランスコンサルタントとして活躍したい方へ
ProConnectでは、コンサルファーム出身者に向けた高単価・プライム案件を多数ご用意しています。単価交渉のサポートや、LINEを活用したスムーズなコミュニケーションで、フリーランスコンサルタントとしてのキャリアを全力でバックアップします。
▶ 無料登録はこちら
▶ 案件一覧を見る

